猫好きな高校生と不良中学生 二

著者 否咲 

 翌日、珍しく早く起きた私は父と会話した。

昨日、私が眠った後父と同時にメイカは帰って来たらしい。

 相変わらずメイカは夜遊びの常習犯だ、夜は外で寝ているのだろうか?

 ……いや、昼間エアコンの下で腹を見せて寝ているんだ、眠くなるはずがない。

 そして私が昨日のひったくり事件のことを話すと、やはり父はひどく苛立った様子を見せた。

 

「最近の親は子供をちゃんとしつけているのか」

 

 と、グチグチ言っていた父だが、家を出るときは笑顔で「いってきます」と言ってくれた。

私の父はいつも私を気に掛けてくれる、優しい人なのだ。

よく母と喧嘩するが、父はいつも自分の意見を強く主張しない。

母にとって見ればそれが一番腹立たしいのかもしれないが、私にとっては憧れだ。

 

 私はいつも通り、パソコンの前に座り電源を入れる。

レポートはこの夏休み入って以来、一枚も仕上げていない。

 ヤバイなあ、と思いつつもパソコンに向かってしまうのは、私の性質なのかもしれない。

 私はパソコンが大好きだ。

私の生活、趣味、友人はインターネットによって成り立っていると言っても過言ではない。

 最近はノベルゲームというゲームの製作に手をつけたが、なかなかやめられない。

 こうして時間は過ぎ、日々が過ぎ、一月が過ぎ、年月までもが過ぎて行く。それをもう何年も繰り返している。

 私は変? いいや、私は普通だ。

 

 ワープロに文を打ち込んでいると、家のチャイムが鳴った。

すぐさま立ち上がろうとするが、またセールスだったら嫌だな、と思いその場に留まってしまう。

 だがチャイムは再び鳴る。

私は仕方なく立ち上がり、玄関へと向かうため階段を下りた。

 

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